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これもかなり以前の話ですが1996年頃だったでしょうか・・・。
大阪戎橋にあるキリンプラザの壁面に裸眼立体視出来るサイネージが設置されました。 そのサイネージを日本に持ち込んできたのは当時ピラミッドフィルムのプロデューサーM氏。 TV-CMでお世話になっていた方です。 わたくしはそのコンテンツの企画演出を担当しました。 イメージとしてはゲームのような映像を上映したいとのことでした。 コンテを3日で作り2分ほどのコンテンツを約一月で制作しました。 缶ビールや瓶ビールが宇宙を飛び回わり攻めてくる隕石を瓶ビールのキャップで破壊するというゲームのようなフルCGの映像でした。 わたくしがコンサルティングして立ち上げたばかりのCGプロダクションRedsに制作を依頼しました。 バックグラウンドとフロントの映像を別で作らなければならなかったので4分ほどの映像を制作するヘビーな仕事でした。 当時のSGIのマシンスペックではレンダリングが大変だったのを覚えています。 一ヶ月という短期間で完成度の高い映像を制作できたのはRedsに優秀なスタッフがいたからです。 また、音響に関してもサラウンドにしようと言う話になり5.1chだったか? 当時はサラウンドの音響制作の出来るスタジオが少なくNTTメディアラボの音響スタジオで完成させた覚えがあります。 音楽は都筑孝氏の作曲。 マルニスタジオのレコーディングスタジオで録音しました。 サウンドエフェクトは国末光敏氏に担当して頂きました。 素晴らしい完成度でした。 制作スタッフと大阪戎橋キリンプラザでの上映を見に行きました。 時間が来ると音楽とともにスクリーンが降りてくるという大掛かりなシステムでした。 突然、缶ビールがキリンプラザの壁面を離れ地上2.5メートルほどの空中にふわりと浮遊しました。 宇宙空間で迫りくる隕石を瓶ビールのキャップが破壊するコンテンツが始まると歩いていた人が足を止めスクリーンを見始めました。 そしてなんと、街なかで歓声と拍手! その昔、エンターテインメントとしてのサイネージというものも存在したのです。
by rolleifan
| 2007-08-17 07:31
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