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by rolleifan
iPhone生活 「虫かご」
わたくしが幼少の頃、まだ2歳とか3歳の頃だったと思う。
父は夜な夜な数人の客を連れて帰ってきた。
それは下請けの業者であったり、部下であったり・・・。
母は大変であったろう。
深夜に酒やつまみを出さなければならない。
毎晩のことなので慣れていたのだろうか?
酔った父は眠っているわたくしを起こして
歌を歌わせるのである。

NHKの「のど自慢大会」のようなシチュエーションで。
「どこから来ましたか?」
「神戸市灘区天城通*****からきました。」
「お名前は?」
「今日は何を歌いますか?」
リンゴ箱の上に立って、わたしは歌った。
父は小さな息子の歌が自慢だったのだろうが、
客はそんな歌など聴きたくなかっただろう。
結構めんどくさいことだった。

そのイベントが終わるとわたくしはおばあちゃんの部屋に連れて行かれた。
夏の終わり、部屋一杯に張られた蚊帳の中。
うっすらと汗をかいたおばあちゃんの横で眠ろうと思うのだがなかなか眠れない。
暗い中、浴衣のはだけたおばあちゃんの胸元で、庭先から聞こえてくるコオロギや
鈴虫達の音を聞いていた。
心地よい虫の音と甘いおばあちゃんの匂い。
そして、
暫くして・・・
眠りに落ちるのである。

昨日、無料のiPhoneアプリ「虫かご」というのをダウンロードした。
秋の虫の音が聞けるだけのソフトである。
環境音、スズムシ、エンマコオロギ、ツヅレサセコオロギのそれぞれの音量を設定できる。
アプリケーションを立ち上げて電源をつなぎ部屋の隅においた。
最初はスズムシの音がちょっと変だなとか思うのだけれど・・・、
いつの間にか良い感じになってくる。
癒されるのである。
暫く聞いていると、甘いおばあちゃんの匂いが蘇ってくる。
寝床に入って遠くで聞こえる小さな虫の音、とても心地よく眠りへと誘ってくれる。
c0101503_8353420.jpg
当分これだな!
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by rolleifan | 2010-09-18 08:10 | iPhone
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